「現在の資産残高はいくらですか?」
あなたはこの質問に即答できるでしょうか。
- なぜかお金がたまらない。
- 家計簿をつけるのはめんどくさい、続かない。
- 自分がいくら持っているのかわからない。
そんな方は、現在の資産残高を確認することから始めましょう。
家計簿をつけたり、資産運用をしたり、と家計改善のためにすべきことはたくさんありますが、まずはじめにやるべきことは資産残高の確認です。
この記事では、資産残高を確認することによるメリット、その具体的な方法をご説明していきます。
資産残高を確認することによるメリット

やることは、毎月同じ時期に自分の持っている資産・負債を確認する、それだけです。
1か月につき15分で終わります。
一方でその労力に対するメリットは小さくありません。
- 資産をプラスにしようという心理的バイアスが働く
- クレジットカードの支払い遅延を防ぐことができる
- 「漠然とした不安」が消える
資産をプラスにしようという心理的バイアスが働く
毎月同じタイミングで自分の資産残高を確認していると、前月より増えているか、減っているか、ということが正確に把握できるようになります。
大したことがないように感じるかもしれませんが、モチベーションは「見える化」から生まれます。
資産残高が減っていれば
- 支出を見直さないと
- 資産運用を始めないと
といったモチベーションになりますし、
資産残高が増えていれば
- この調子で頑張ろう
- もっと資産残高を増やすためにできることはないか
といったモチベーションになります。
このモチベーションこそが、家計改善のための第一歩となります。
先月より増えているのか減っているのかわからない、ではなにもモチベーションは生まれませんね。
毎日の支出に歯止めをかけ、「資産をプラスにしたい」というモチベーションの根源となる。
これが、資産残高を確認することの最大のメリットです。
クレジットカードの支払い遅延を防ぐことができる
「毎月のクレジットカードの支払い額を把握していない」
という方は少なくありません。
- 知らない間に使いすぎていた
- 支払期日に口座のお金が足りない
クレジットカード払い・電子決済の普及により、上記のような事態に陥りやすくなっています。
クレジットカードの遅延損害利率(年率)は、一般的に14%~18%程度に設定されていることがほどんどです。
資産運用で生み出せる利益がせいぜい年利4%程度であることを考えると、クレジットカードの支払い遅延がいかにさけるべきことか、分かるかと思います。
毎月、定点的に資産・負債の残高を確認することで、不要な遅延損害金の支払いをなくすことができます。
クレジットカードは魔法のようにお金を生み出すものではありません。
「負債」として、毎月しっかりその残高を把握しておくことが大切です。
「漠然とした不安」が消える
闇雲に節約や資産運用を続けていても、現状を知らないことには「漠然とした不安」は消えません。
自分の資産がプラスなのか、マイナスなのか。今のペースでいけば、何歳の時に資産がどれぐらいになっているのか。
毎月現状を確認することで、余計な不安を取り除くことができます。
「漠然とした不安」は、不要な保険やハイリスクな投資商材の呼び水になってしまいます。
資産残高を把握することで、漠然とした不安が消え、現状に即した対策をとれるようになります。
資産残高の確認方法
資産残高の確認方法で大切なことは次の2つです。
- 毎月決まったタイミングで確認する
- 資産・負債をすべて確認する
毎月末日、1日とタイミングはいつでもOK。覚えやすく、実行しやすい時期にしましょう。
ちなみに私は「毎月給料日の前日(1か月で一番お金がないタイミング)」を資産残高確認のポイントとしています。
そして、資産・負債のすべてを確認します。
単位:万円
資産 | 負債 | ||
預金 | 100 | クレジットカード使用料 | 10 |
株式 | 300 | 奨学金 | 180 |
投資信託 | 50 | ||
債券 | 20 | ||
資産合計 | 470 | 負債合計 | 190 |
2020年8月 資産残高(純資産): +280
上記のように、確認した資産の合計額から負債の合計額を差し引き当月時点の資産残高を確認します。
毎月決まったタイミングで、資産・負債のすべてを確認することで、正確に資産残高の推移を把握することができます。(資産残高の増減確認が家計改善のモチベーションとなることは前に述べたとおりです。)
家計改善の第一歩は「資産残高の把握」から

「まずは家計簿をつけてみよう」
と言って、作業量の多さに挫折してしまう人はたくさんいます。
一方で「資産残高の確認」は月に1回、15分程度の作業。
最小限の労力で最低限の成果を得られる方法でとてもおすすめです。
家計簿はめんどう、という方はまずは資産残高の確認から始めてみましょう。
家計改善の第一歩としてとても有効な手段になるはずです。