サラリーマンの憧れ「セミリタイア」。
しかしこのセミリタイアという曖昧な表現、一体どういった状態を示すか、説明できますでしょうか。
したい人
アーリーリタイア・完全リタイア・FIRE・サイドFIRE…何がなんやらわからん。。
この記事ではそんな方に向けて、セミリタイア・アーリーリタイア・FIRE等の違いについて、図解を用いて解説いたします。
「リタイア」という言葉は、大きく2つの軸で区分することができます。
一つが「リタイア後の労働の有無」、もう一つが「リタイア時の年齢」です。
リタイア後の労働の有無で区分

上の図のとおり、「リタイア後の労働の有無」によって、リタイアの種別は「①セミリタイア」と「②完全リタイア」に分けられます。
①セミリタイア:退職後も最低限の労働を続けるリタイアメントスタイル
まずは「セミリタイア」です。
- フルタイムの労働をやめストレスのない最低限の労働にシフト
- 「お金の不安」は一切ない状態
ポイントは、リタイア後に「ストレスのない最低限の労働」を行うことです。
「ストレスのない」かつ「最低限」。主観的な表現であるため、あいまいに感じますが、ここは本人次第。
- 会社員時代に趣味で始めたブログによる収入
- 社会とのつながりを維持する目的のアルバイト
等がこれにあたるのではないでしょうか。
「FIRE 最強の早期リタイア術」 の著者 Kristy Shen 氏は、「人は元来、お金を稼ぐという行為が好き。リタイアした人で、リタイア後にお金を稼いだことがない人は見たことがない。」と語っています。
会社での労働が嫌いな人は多いかもしれませんが、お金を稼ぐのが嫌い、と言う方は少ないのではないでしょうか。
リタイア後も労働を続けることから、リタイアに必要な金額は比較的小さく済みます。
また、「リタイア」という言葉を使うからには「お金の不安」は一切ない状態であることが絶対条件です。
「貯金0で仕事をやめて、その日暮らしで食いつなぐ」ことをセミリタイアとは言わないでしょう。
②完全リタイア:退職後は一切労働をしないリタイアメントスタイル
リタイア後、全く働かないリタイアメントスタイルが「完全リタイア」です。
- フルタイムの労働をやめ以後働かない
- 「お金の不安」は一切ない状態
こちらも「リタイア」という言葉を使うからには、「お金の不安」は一切ない状態であることが前提となります。
「仕事をやめて親のすねをかじって生きていく。親に見捨てられたらお先真っ暗」この状態を完全リタイアとは言いません。
リタイア後に労働をしないため、当然ですが、セミリタイアと比べてリタイア前に大きな資産を準備しておく必要があります。
リタイア時の年齢で区分

③アーリーリタイア:定年退職前のリタイア
「アーリーリタイア」は日本では「定年退職」の対義語として使われます。
定年退職前にリタイアすることを指して「アーリーリタイア」と言うため、50代でリタイアしてもアーリーリタイア、ということになります。
④FIRE:20~30代でのアーリーリタイア
FIREは “Financial Independence Retire Early”の略で、経済的独立をして早期退職をする、という考え方・ライフスタイルを指します。
- 若いうちに大きく稼ぎ、収入のほとんどを投資に回す。
- そうして形成した資産をもって可能な限り早くリタイアをすることで、若いうちに自由な時間を手に入れる。
これがFIREの基本的です。
「アーリーリタイア」が単に定年退職の「対義語」として用いられるのに対し、「FIRE」は「可能な限り早く経済的自由を達成してリタイアする」という「考え方」として使用されます。
- アーリーリタイア: 単に定年退職前にリタイアすること
- FIRE: 可能な限り早く経済的自由を達成してリタイアするという考え方
FIREムーブメントの発祥である欧米諸国では、一部を除いて定年制がとられていないことから「可能な限り早くリタイアしよう」という発想は生まれるべくして生まれたのではないでしょうか。
当サイトが目指す「リタイア」の形

⑤サイドFIRE:リタイア後の労働を前提としたFIRE
FIREの中でも「リタイア後の最低限の労働」を前提とするものを「サイドFIRE」と言います。バリスタFIREとも言います。
本サイトで目指すリタイアはこの「サイドFIRE」です。
- (1) フルタイムの労働をやめ、ストレスのない最低限の労働にシフト
- (2) 「お金の不安」は一切ない状態
- (3) 上記(1),(2)を可能な限り早く達成【~35才】
リタイア後も労働を継続することで、リタイアのハードルを大きく下げることができます。
「可能な限り、人生の時間を嫌な労働に費やしたくない」、「リタイア後にも少しぐらい働いてもいい」という方にとって、最善の選択肢となるのではないでしょうか。
セミリタイア/アーリーリタイア/FIREの違い まとめ
ここまでお話したとおり、リタイアの種類は「リタイア後の労働の有無」、「リタイア時の年齢」によって分けることができます。
「リタイア後の労働」を前提とすれば、リタイアのハードルを大きく下げることができます。
また、リタイア年齢が若ければ若いほど、無収入/低収入で生活する期間が長くリスクが高くなります。
自分が今後どう生きていくか、何歳までフルタイム労働を続けるか、それらを総合的に考えて、自分に適したリタイアメントスタイルを選択していただければと思います。
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